学校設定科目「海外研修」の履修者9名(3チーム)が、1年間の研究の成果を英語の研究ポスターにまとめ発表しました。指導・助言者として、以下の皆様にお越しいただきました。発表後の意見交換では研究を始めたきっかけや、課題の解決に結びついているのかを問うような、鋭い質問やアドバイスをいただきました。
3つのチームのポスタータイトルと研究概要は以下の通りです。
- Innovative Paper Created from Recycled Agricultural Waste 「ベトナムのお米を使った製品とその可能性について」
森林伐採抑制のためのペーパーレス化が進む一方で、伝統的な紙文化の衰退が懸念される中、本研究では日本とベトナムに共通する農業廃棄物である「米ぬか」や「藁」を新素材とした紙の開発に取り組んだ 。実験室での試作の結果、耐久性には課題が見つかったものの、両国共通の「子どもを大切にする文化」に着目し、赤ちゃんの足型を残すための長期保存用台紙としての活用を見出している 。今後は専門家からの助言を活かし、インクの定着性を高めるための改善を行うとともに、企業との連携を通じて環境負荷低減と文化継承を両立させる持続可能な仕組みづくりを推進していく。 (チーム「NOVA」) - Signs Carried by Salt ~A Warning from Water Resources~ 「「塩が運ぶサイン〜水資源からの警告〜」
ベトナムのメコン川では塩水侵入による農業被害が深刻化しており、本研究ではこの課題に対し、河川水から塩分を分離して「農業用水(真水)」を確保すると同時に、取り出した塩分を「醤油生産」や「海洋温度差発電」に有効活用する統合的な仕組みを考案した。当初検討した単なる蒸発法は非効率であったが、塩分を廃棄物ではなく資源として捉え直すことで、塩害対策と現地インフラの整備を両立させることを目指している。現在は構想段階であり、コストや実用性の面で専門家との検討が必要であるが、持続可能な水資源利用のモデルとして提案する。(チーム「勝山大」) - Cassava-based Bioplastic ~Our Future Packaging~ 「キャッサバ由来、未来のプラスチック」
ベトナムにおけるプラスチックごみの低いリサイクル率と街中の散乱という課題に対し、本研究では「人を変えるのではなく仕組みを変える」という視点から、廃棄予定のキャッサバを活用した生分解性バイオプラスチックによるお菓子包装の制作を提案した 。人々の意識変容に頼るアップサイクル案よりも実効性が高いと判断し、中小企業でも導入しやすいシンプルな生産方法の確立を目指している 。今後は、ベトナムの高温多湿な気候に耐えうる密封性や強度の向上といった技術的課題を解決するとともに、現地の好みに合わせたデザイン性や費用対効果を検証し、石油由来プラスチックとの競合を目指す。(チーム「夏の雪かな」)


