愛媛大学附属高校主催のESD Youth Summitが12月23日に開催され、学校設定科目「海外研修」履修のKYOMIチームが、初めて外部の発表会で研究成果を発表しました。本国際会議は、現地会場に集まった対面参加のチームに加え、全国の高校のチームもオンラインで参加し、ハイブリッド形式で運営されました。参加チームは6つの分科会に分かれ、お互いの研究のプレゼンを聞きあい、活発な意見交換が行われました。KYOMIチームは、現地参加4チーム、オンライン参加3チームから成る日本語分科会1に参加し、ベトナム現地研修での学びや、ゴミの分別をテーマとしたアクティビティを1年生全体を対象として実施した体験を紹介し、時にユーモアを交えてプレゼンすることができました。他校の発表に対して積極的に質問をしたり、チーム内で感想を言い合ったりする時間を通じて、自分たちの研究を第三者の目で見直す機会となりました。また、課題探究活動に熱心に取り組んできた全国の高校生や、その指導にあたってこられた先生方からの質問やアドバイスを受け、自分たちの研究をさらに発展させるイメージを膨らませることができました。

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参加した生徒の感想

  • 計6つの発表を聞き、どのアイデアも興味深かったです。特に、フードバンクに対するマイナス思考を、孔子の論語を用いて改善するというアイデアが、自分にとっては奇想天外で面白かったです。たくさんの優秀な生徒のみなさんの考えを聞き、とても良い経験となりました。
  • 自分たちの発表でうまくいったことは、ベトナム現地研修を通して学んだ、聞き手にとって聞きやすいプレゼンを心がけることができたことです。他校のプレゼンを聞いて、改めて、実際に学年全体で自分たちが考案したサプセプマニアというゲームを行えたのは、私たちの研究の大きな強みになっていると感じました。もう少し頑張りたいことは、プレゼンにおけるデータの活用です。他校スライドを見ていて、データが多く提示されていたことに気づきました。私たちの発表は、LHRの学年集会でイベントを行った後のアンケートの結果しかデータがありませんでした。そのため情報とデータを増やせるように、インターネットだけでなく、書籍などからも情報を集めたいと思います。
    他校の発表を聞いていて、政治や福祉避難所など、今まで私が深く考えたことなかった問題が数多くあると知りました。その解決策として、金融や論語の教育など、自分では絶対に思いつかないような視点から考えられていて、とても刺激的な時間でした。また自分の知識の少なさを痛感しました。ベトナムのごみ問題を解決するために、もっと多くの知識に触れて、様々な観点から考えられるように、社会の現状について勉強したいと思いました。
  • これまで私たちは、ベトナム現地研修で2回、学年レクの場で1回、自分たちの意見を発表する場がありましたが、いずれも準備が不十分でした。しかし今回は前回、前々回よりも準備を早く始めることができました。また、内容も充実し、ユーモアのある発表ができました。他校の発表を聞き、グラフや図を表示するときは、アンケートの対象人数や得られた数値を具体的に書くことで、内容が理解しやすくなることが分かりました。今回の私たちのスライドはグラフや図が少なかったので、次回のプレゼンでは聞いてもらう人が内容を理解しやすいように、グラフや図を多くしようと思いました。
  • 今回の私たちのプレゼンで良かった点は、実際にイベントを行い、そこから未来への展望を話せた点だと思っています。聞いている人にとって、研究の着地点を現実的に考えられる材料となったのではと思います。あまり良くなかった点は、スライドを見ただけでは、どんな課題探究内容なのかわかりにくかった点です。私たちは今回、発表時のトークによる効果を優先し、表示する文字情報を極力減らしてスライドを作ったのですが、他の高校のスライドは文字が想像以上に多く、スライドを見れば内容がわかるようになっていました。また、私たちの発表は、提示するデータ不足も感じました。先行事例のところに、数字を入れるべきだったと思っています。
    他の高校の発表を聞いて感じたことは、これらをどのように実現させるのか、いつまでやるのかを考えているのだろうか、ということでした。例えば授業に何かを組み込む、という発表を聞いたときは、それを実現させるとしたら、いくらのお金が動くのか、どんな人に動いてもらわないといけないのか、本当にその授業が役に立つのか、これからの社会に役に立つのか、私はそういった点を考えました。私たちの研究の具体性もまだ不十分です。しかし、この探究を続けていくのであれば、しっかり考えていきたいと思いました。面白い案が出た時、その新しい考えをどのように実現するか、それが実現したときにどうなるのか、そこまで考えることができるようになりたいと感じました。