11月の東京研修に続き、学校設定科目「海外研修」のシラバス上に位置づけられた現地訪問研修に代わる研修として、12月26日、27日に、学校設定科目「海外研修」履修者9名が、ベトナムの視察・交流先とライブで繋がり、オンライン研修を実施しました。

オンライン研修1日目(ベトナムに進出している日系企業の視点による国際協力)

生徒もよく知るハウス食品の現地法人が、どのようにベトナムで事業展開をしているかについて、House Foods Vietnam社代表取締役濱口様よりお話を伺いました。Traditional Tradeと呼ばれる小規模小売が優勢であるという、ベトナムの市場の特徴に合わせた販売戦略など、ターゲットに合わせ柔軟に対応しながら事業展開をする姿勢についてのお話を伺い、生徒が自分たちが進める研究と比べる場面もありました。また、Binon Cacao Park CEO 遠藤様からは、カカオ農園の経営に一から挑戦した経緯や、環境に配慮しながら高品質のチョコレートの生産に取り組むお話を伺いました。広大な農園を移動しながら、カカオの木から実を収穫する様子や、苗木を育てている様子を案内していただき、生態系の保全と経営安定を目指して、水源である農園内の池で魚を育てているという工夫も紹介していただきました。

ハウス食品 ビノン

オンライン研修2日目(貿易大学教員による研究評価と学生との交流)

貿易大学ハノイ校との学校交流では、三島北高校の3つの研究チームによる英語プレゼンに対し、貿易大学のHa Dao先生他1名の先生から直接講評をいただきました。続いて、お互いの学校紹介を通じて理解を深めました。三島北高校の生徒は、1問ずつクイズを出しながら、三島の名所や部活動などについて紹介をしました。4つのブレイクアウトルームに分かれてからは、大学生に助けてもらいながら、将来の夢などについて楽しく語り合いました。

 貿易大学 貿易大学

貿易大学 貿易大学

生徒の感想

  • ハウス食品というと、カレーのイメージがとても強くありましたが、カレー以外にもお菓子や健康食品、デザートなど幅広く取り扱って私たちの生活で食されていること、またカレーライスという日本の文化を強く推してやっていらっしゃることがわかりました。ベトナムへ拠点をおく食品会社が多く、ベトナムは日本とマーケティングが大きく異なること、若者は新しい商品を手に取りやすいこと、ベトナムで作ることによって従業員の生活を支えることにも繋がっていることもわかりました。さらに質問を通して、ベトナムは日本のように成長をとげる可能性のある国であるとわかり、また日本よりもプラスチック製品を紙製品にする動きが高いこともわかりました。私達はプラスチック容器の代替について研究しているため、ベトナムの容器状況もまた詳しく調べ、日本の改善へと繋げていきたいです。
  • 私が一番印象に残ったことは、日本の食品をベトナムの人々へ届けるために、一番初めはプリンなどのデザートに注目していたことです。子供たちの笑顔を作るためにおいしいデザートを販売するというところがとてもすてきだと思いました。私のチームでは食事について研究をし、悩みに合わせた食事を提案するアプリを考えています。デザートは誰でも食べやすく、簡単に作ることができます。今回学んだアイデアをアプリにも取り入れたいと思います。また、日本の料理をベトナムの人が食べやすくなるように材料を少し変えている部分があることを知りました。海外の人が日本の料理を食べやすくするためには何ができるのかを考えて、アプリがより多くの人に使ってもらえるように工夫をしていきたいです。
  • カカオからどうやってチョコレートになるのか知らなかったが、現地ガイドのトゥイさんの説明や実演で理解することができた。いつか農園に実際に行ってカカオの匂いや自然の豊かさを感じたいと思った。フルーティーな風味のチョコレートも食べてみたい。私も海外と日本を繋げるような仕事がしたいと思っているので、遠藤さんのお話がすごく参考になった。
  • ベトナムでのカカオ農園で、生産過程や実際に作られた商品まで細かく見ることができました。ベトナムがカカオ、チョコレートを生産している印象はあまり強くなかったのですが、カカオベルトに位置し、コートジボワールやガーナと同緯度にあるベトナムは生産に向いているとわかりました。ベトナムでつくれるフルーティーで風味の良いカカオを経済資源として、ベトナムの発展へと繋がっていく可能性を感じました。製品化まで全てを現地で行い、園内の池の水を使うといった、全て無駄にしないサイクルは、理想であるなと思います。
  • 貿易大学でのプレゼンでは、英語での発表の難しさを改めて実感した。伝えたいことを伝えることが出来たのか不安になった。自信を持って発表するためには、研究をより深めていき、英語を一つ一つ理解することが大切だと思う。今後の発表に今回の経験を活かしたい。 グループでのディスカッションでは、自分の夢と、音楽について話した。将来、海外に興味を持っていることがお互いに分かり、何が必要なのか意見を交換した。自分が伝えたいことを伝えるために、単語を並べたり、聞き返したりしてお互い理解できるように努力した。もっと英語が話せるようになりたいと強く感じた。コミュニケーション能力をもっと高めたい。
  • 2日間のオンライン研修を通じ、またまた視野が広がった気がします。たくさんの人のいろんな話を聞く機会があると、新しい発見と刺激をもらえます。やっぱり海外に行きたいとも思ったし、チャレンジって大切で、わくわくすることなんだと思いました。日本のためにもそうだけど、他の国のために私たちがアクションを起こせるのは素敵だなと思いました。
  • オンライン研修で現地の雰囲気を感じることができたが、行きたかったなという気持ちが強くなってしまった。1日目は、色々な方のお話を聞き、高校生の今やっておくべきことやベトナム国内でも文化の差があることなどを知ることができた。2日目の大学生との交流では、自分たちの努力不足に気づくことができた。反省点を生かして次の発表に繋げたい。グループディスカッションではなんとかして伝えようと試行錯誤した。色々考えて私がわかる単語で伝えるのはとても楽しかった。 2日間で、様々なことを学べた。