東海地域のアドバンスト・ラーニング(AL)ネットワークである、コンソーシアムTOKAIの拠点校である名古屋大学教育学部附属中・高等学校が主催する、Tongali-Junior コンペティションに協力校として参加しました。これは、東海発起業家育成プログラムであるTongali(主幹機関:名古屋大学)と連携し、高校生の起業に対する興味と能力を高める機会として企画されたものです。コロナ禍でのEC市場の急成長に伴い、大きく変化している物流(陸運)をテーマに、愛知県や岐阜県の高校生チームと共に、本校の2年生2名がワークショップとコンペティション発表会に臨みました。

1日目:7月30日(オンライン参加)

社会的インフラとしての役割も果たす物流業界の現状や課題について、株式会社トランコムによる講義を聴講した後、名古屋大学客員准教授山本伸氏がファシリテーターを務めるワークショップに参加しました。機械化・自動化が進む物流業界の最先端に触れ、消費者としての立場からは見えにくい物流の全体像を知ることができました。

tongali1日目1  tongali1日目2

2日目:8月5日(オンライン参加)

各自が調べたり話を聞いてきたことを共有し、再配達を減らすための工夫や、機械化・自動化をさらに進める分野について、各チームから自由な意見が出されました。参加した高校生は、ユニークな着眼点に相互に刺激を受けつつ、次回の最終発表に向けてさらに具体的に対策を協議するポイントについて確認をしていました。

tongali2日目2  tongali2日目1

3日目:8月11日(対面参加 会場:なごのキャンパス)

 参加校5チームが相互にリハーサルを見せ合い、相互にアドバイスを送って発表の制度を高めたのち、なごのキャンパス企画運営プロデューサー粟生万琴氏、トランコム株式会社代表取締役社長執行役員武部篤紀氏他の審査員の皆様の前で、力のこもった発表をしました。本校チームは発表順が一番で緊張しながらの滑り出しでしたが、提示資料の工夫に加え、競合や他業種への展開まで見越した発表内容に高評価をいただきました。その結果、最優秀賞に次ぐ優秀賞をいただくことができました。

 tongali3日目1  tongali3日目3  

tongali3日目5 tongali3日目6

tongali3日目7  tongali3日目4 

参加生徒の感想より

  • 物流は今まで全く触れたことがないトピックで、一日目のトランコムさんの講義で聞いたことはほとんど知らないことばかりでした。自分の意見を述べたり、質問をしたり、建設的なアドバイスをしたりと発表する機会が多く、周りの意見を聞いてそれについて考える必要があり、いつも以上に集中しようという意識を持って臨みました。また、他校からは新しい視点やアドバイスもいただくことができたので、グループは違えど全体でセッションし合っている雰囲気がありました。しかし、決めた課題に対し、どうアプローチすればいいのかに知恵を絞るのがかなり難しかったです。発表の内容はある程度決まってから、プレゼン資料の紙芝居をどのように描いたらわかりやすいのかや、どの部分を口頭で伝えるかを意識して準備できました。本番では発表の工夫について評価して貰えたのかなと思います。他のチームが着目した課題は私たちとは違うものでしたが、最終的なゴールは負担を減らすという点で考えていたので、どのチームにも共通点があって面白いなと思いました。
  • 昨日の発表は今までのプレゼンの中で一番楽しくやれたと思います。会社の社長さんや大学の先生など、普段は話を聞いてもらうことの無い方たちの前で発表するのはすごく緊張しました。ですがそういう方達から良い評価が貰えるよう様々な工夫をしてプレゼンすることが出来ました。結果は最優秀賞が取れず悔しい気持ちもありますが、審査員の方にプレゼンは一番良かったと言って貰えたので''伝える''という部分では良いプレゼンができるようになったと思います。また、その点では今までの学校設定科目「海外研修」での発表の経験が生きたのかなと思います。 他の学校の発表を聞いたり、審査員の方々のコメントを聞いて、これからの未来はやはりデジタル化が重要な鍵となっていくんだな感じました。 また、他の学校の発表ではアプリや立体駐車場など、今あるものを活用したりそこからアイディアを得たりしていて意外と解決策のヒントは身近にあるなと感じました。私にはまだその発想力がないのが課題だと思います。 オンライのワークショップでは物流という新しいことについて沢山学ぶことがありました。物流業界は複数の事柄が関係しあっているため解決が難しいと思いました。ですが、捉え方を変えると、ひとつの解決策によって複数の人をハッピーにできるとという事を、自分たちの解決策を考えているうちに気づくことができました。 解決策の案を出すという活動では、中々案が思いつかなかったのですが、「もしも自分が〜な立場だったら?」という風に条件をつけるだけで案が思いつくことができました。それが自分でも驚いた点で、一番印象に残っています。 今回は物流ということに興味があり参加しましたが、それだけではなく、アイディアの出し方や、解決策の考え方など様々なことを学べたので良かったです。