2年連続でWeb上での開催となった「静岡県高校生グローバル課題研究ポスターセッション大会」は、県外連携校を含む、14校30チームが参加し、収録した発表動画と研究ポスターのデータを相互視聴する形式で実施しました。オンラインの開催方式になったことにより、直接発表内容についてセッションしながら学びを深める機会は持てませんでしたが、対面形式で実施した場合よりも、多くのチームの発表を視聴することができました。

ポスターセッション1

ポスターセッション2

入賞

参加チームの生徒の相互投票及び、指導教員、参観登録をした一般の皆様からの投票により、部門別と総合の1位のチームが決定しました。学校名、チーム名、研究タイトル、研究の要約は以下のとおりです。

英語ポスター発表によるWWL部門1位 (17チーム中) 三島北高校 チーム「セーラームーン」:She Full Use in Shelter (= Shelful)  

私たちの研究は「普段使い出来る女性用防災ポーチ Shelful」である。これまでの研究で調べた、震災時の避難所で女性が必要としたものを中心に、普段から持ち歩ける大きさのポーチにまとめた。今後は耐久性やコスト面についてもより考えていく予定だ。

 日本語ポスターによる一般部門1位 (13チーム中)島田工業高校 チーム「情報電子科放送技術班システムソリューション」:デジタルスマート聴診器『MIEL@LA』~医者eらず~の開発 低周波数声紋分析の応用による医療現場の省力化

昨今のコロナ感染症の影響を受け、医療現場の負担を減らすことが大切と考え、医療センターへのヒアリングや市場調査し課題を探った。その結果、中山間地域の医療の拡大と、医師不足が招く若手医師の診断技術向上が挙げられた。これを基に医療の原点である聴診器に着目し、デジタル化における医療の可視化と、IOT技術の融合で中山間地域医療の拡大を図った。開発した実機の機能は市販品と同等で、機能はそれを上回る試作品の開発に成功した。

総合1位(30チーム中)長崎東高校  チーム「長崎東高等学校・国際科15班」:独自の保存方法によるエチオピアの食糧ロス問題の改善

近年、世界では先進国における食品ロス問題が注目されている一方で、アフリカでは作物の生産・輸送段階での廃棄、いわゆるポストハーベストロスが問題となっている。そこで、私たちはその問題を改善するために、長崎県対馬市の伝統的な保存食「せん」を利用しようと考えた。本研究は、ターゲット国の気候条件下での「せん」の製造実験を行い、その手順をエチオピアに広めることで、食糧ロス問題を改善することを目的としている。