学校設定科目「海外研修」履修者は、当初12月に現地研修を実施する予定でしたが、新型コロナウィルス感染症拡大により中止されたため、代替の研修として、11月の東京研修に続き、12月22日、23日に学校を会場としてベトナムオンライン研修を実施しました。

オンライン研修1日目

「ベトナム水産生態系と持続可能なビジネス」をテーマに、「世界の食を救う?! ベトナムの水産生態系を知り魚食と課題に取り組む」というタイトルのもと、ホーチミンの現場とライブで繋ぎました。タックルベリーホーチミン店、グー・オン・フィッシィングリゾート、リトル・ローズシェルターの3か所だけでなく、カメラの移動時にはホーチミン市の市中の様子が紹介され、生徒は釘付けになっていました。

信頼の厚い日本の商品を取り扱うだけでなく、超高速遠心分離式汚泥減容装置の導入によって養殖地の汚泥を処理して肥料に変えたり、釣った魚を寺院や孤児院などに寄付する「キャッチ&ギフト」の仕組みを開発するなど、タックルベリーがSDGs #2(飢餓をゼロに)、#6(安全な水とトイレを世界に) 、#14(海の豊かさを守ろう)に向け、企業として積極的に取り組む様子を紹介していただきました。

グー・オン・フィッシィングリゾートからの中継では、現地スタッフが釣竿を構えたとたんにすぐに40センチほどの魚(シーバス)がかかり、生徒からは歓声が上がりました。また、大掛かりな養殖場で育った魚が、日本のイオンのプライベートブランドや、アメリカのマクドナルドのフィレオフィッシュの食材として、広く流通している様子も紹介されました。

リトル・ローズシェルターは、12~18歳の女の子ための孤児院で、釣った魚を寄付した後、学校を終えて集まった女の子たちが施設内を紹介してくれました。最初は恥ずかしがったり緊張している様子もお互いに見られましたが、次第にカメラを通して笑顔で質問をやり取りし、交流をすることができました。

タックルベリー1 タックルベリー2 タックルベリー3

オンライン研修2日目

ベトナム貿易大学で日本語を学んでいる大学生8人と、英語と日本語で交流をしました。オンラインクイズプラットフォームKahootを使って、三島や学校のことを日本語で楽しく紹介して緊張が少しほぐれたのちに、3つのチームが自分たちの研究を英語で発表しました。貿易大学の大学生から、研究に対する温かいコメントだけでなく、さらに研究を進めるうえで貴重な意見や疑問点が提示され、生徒たちは研究に対してさらに意欲を高めることができました。2人ずつペアになって臨んだ小グループでのディスカッションでは、人生設計における日本とベトナムの若者の考え方の違いをテーマに、結婚やキャリアプランについてどのように考えるか、自由な意見交換が行われました。

貿易大学1 貿易大学2

 貿易大学3 貿易大学4

生徒の感想

  • 「企業が魚を孤児院に寄付する」だけ聞くと最初は硬く聞こえたが、実際に様子を見てみるとご近所付き合いのような距離感で寄付をおこなっていて、決して上からではない、長続きしそうな感じだった。こういう接し方が相手とうまくやっていくということなのかと感心した。我々の研究を広める上で大事なことを学べた。
  • 当初はベトナムに行けずに残念に思っていたが、オンラインでベトナムの人とつながることができていい経験になった。また、ベトナムを知っている私たちと同じような価値観で育った日本人の方に話を聞くことで、よりベトナムとはどんな国なのか、ということがわかったと思う。
  • 私たちのグループでは出産や同性婚についてのディスカッションをしました。話し合いをする上でお互いの国や個人の”価値観”を踏まえた上で話し合いができたのがよかったです。